以前から歯周病は糖尿病や心臓病など全身疾患と関連していることは知られていましたが、
肝臓病とも関連があるそうです。
横浜市立大や大阪大などの研究チームは
「飲酒しない人も発症する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者が歯周病菌を保有する割合は健康な人の約4倍と高く、歯周病の治療で肝機能が大幅に改善する。
歯周病のNASH患者10人に歯石を除去したり抗生物質で歯茎の炎症を抑えたりして治療した結果、3カ月後には平均すると肝機能の数値がほぼ正常になった。
脂肪肝の人は肝炎に進行させないように、口腔内を清潔に保つことが大切だ」
と報告しています。
NASHは進行すると「肝硬変」や「肝臓がん」を引き起こします。
まだ発症メカニズムは解明されていないそうです。
歯周病はプラーク内の歯周病菌が歯肉を破壊していく病気です。
破壊された歯肉はブラッシングなどの軽い刺激でも出血します。
出血した周りには細菌が生息していますから体内に細菌が侵入します。
通常の外傷による細菌の侵入と異なり、
細菌の侵入経路を細菌が作るという特殊な状態です。
体に不調を感じる方、健康診断で問題があった方は
歯周病のチェックやブラッシング指導を受けてみてはどうでしょう。